今日は、デマがなぜ真実よりも速く広がるのか、そのメカニズムを解明した話題の書籍『デマの影響力』を取り上げます。

この本は、MIT教授のシナン・アラル氏が執筆し、全592ページにわたり、デマの拡散メカニズムを詳細に解説しています。
『デマの影響力―――なぜデマは真実よりも速く、広く、力強く伝わるのか?』は、マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授であるシナン・アラル氏による著作で、2022年6月8日にダイヤモンド社から刊行されました。diamond.co.jp

本書は、ソーシャルメディア上でデマが真実よりも速く、広範囲に、そして強力に拡散される現象を、世界的なリサーチと科学的研究を通じて解明しています。
デマが感染症の拡大や戦争の引き金となるなど、その深刻な影響力を明らかにし、全人類への警鐘を鳴らす内容となっています。
デマが真実よりも速く広がる理由

例えば、X上での研究では、偽情報は真実の情報よりも6倍速く拡散されることが明らかになっています。
人間の心理的要因(驚きや恐怖など)人は驚きや恐怖を感じる情報に強く反応し、それを共有したくなる傾向があります。
そして「デマ」は私達の日常生活に大きな影響を与えます。

5年前に起こった 新型コロナウイルスのパンデミック時、ビタミンCの大量摂取や飲用アルコールで ウイルスを防げるといった偽情報が拡散。実際に 飲用アルコールを摂取して 中毒死する事件や、不必要な物資の買い占めが世界各地で発生しました。

日本でも、政府が連日連夜 「お注射は安全だ!」「責任は俺が取る」「デマに惑わされず射て!」と言い切り 接種をゴリ押しした結果が、近年稀に見る、超過死亡数となってしまった。

これは、人々が不安に駆られ、即効性がありそうな情報に飛びつく心理を巧みに利用したものでした。
最近では、某 県知事によるパワハラ疑惑やおねだり騒動など、政治的な利益を目的として、デマを利用し、あたかもそれが、SNS(ニューメディア)の拡散によって、社会的な混乱を引き起こしたかのように歪曲化し 偏向報道するなど、これもまた「デマ」と言っても過言ではないでしょうか。

ソーシャルメディア上でのデマ拡散
ソーシャルメディア上でのデマ拡散の実例はいくつかあります。
以下に代表的な例を挙げます。
これらは人々の心理や社会的要因により急速に広まり、大きな影響を与えました。
1. COVID-19と偽医療情報
アメリカ大統領選挙とフェイクニュース
インドのWhatsAppリンチ事件
日本における放射能デマ
デマ拡散の共通点
デマの影響を最小限に抑えるためには、情報の出典を確認し、感情的に反応する前に冷静に考える習慣が重要です。
デマの影響力
感染症の拡大におけるデマの影響
新型ウイルスの流行時、誤った医療情報が拡散され、多くの人々が不適切な対策を講じる事態が発生しました。
社会的混乱や紛争の引き金となったデマ
特定の民族や国に関する虚偽情報が拡散され、社会的不安や紛争を引き起こすケースもあります。
デマから身を守るために
デマから身を守るためには、情報の真偽を見極めるスキルを磨くことと、ソーシャルメディアの利用方法を見直すことが重要です。
以下に、シンプルで実践しやすいステップを解説します。
情報の真偽を見極める
情報源を確認する
日付を確認する
感情に訴える内容に注意
複数の情報源で確認する
SNSプラットフォームの機能を活用
誰でも間違う可能性があることを理解する
情報断食を取り入れる

「シェアする情報は社会への影響を考える」意識を持つ
拡散する前に自問する
「この情報がもし間違っていたら、誰かに迷惑をかける可能性があるか?」と考えます。
『デマの影響力』は、現代社会における情報拡散の危険性を深く理解するための必読書です。
皆さんもぜひ手に取ってみてください。
情報の真偽を見極めるには、「冷静に」「慎重に」「確認する」の3つを意識することが大切です。
やっぱり「何かがおかしい」と思ったら、立ち止まる習慣を身につけましょう!

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